漁業がうまく行っていない理由

某人の日記を見て一月に30秒くらい考えていることを。

現在日本や世界の多くの漁業がうまく行っていない。
端的に言うととりすぎている。

それは、とりすぎの基準自体が間違っている場合も多いし、とりすぎを防ぐ機構がうまく働いていない場合もある。

前者の場合は資源学者もっとがんばれっ!で、良いと思うのだけど後者のほうはなかなかの難問である。

で、過去にうまく行っていた事例を鑑みると、日本の沿岸漁業は戦前まではそこそこうまく行っていた。
地域コミュニティが決めた決め事の中で、みながある程度の協力を行って、漁業を営んできた。

何故これができなくなったか?というと、ある負のサイクルに入ってしまっているからだと思う。


漁業がうまく行かないと、若者が漁業者になろうとしない。
これは、オホーツクの漁業のように成功している漁業には未だに若い漁業者がたくさんいることからも、真実だと思う。
若者が漁業者にならないと、漁業者は自分の息子や娘が自分の跡を継がない状況になる。
そうすると、自分が今取っている対象が自分の子孫が取っていくものだという考えは少なくなる。
また、新規参入組みも一過性の漁業者が多くなり、始祖代々受け継いできたものという意識が無くなっていく。
故に今さえ良ければよくなり、漁業はうまく行かなくなる(最初に戻る)。


この、流れを断ち切らなければ、どのような管理をしても結局ずるをする人を監視するのにものすごいコストを使って行うしかできなくなると思う。

なので、一つの手法としては漁業権を世襲制にして、世襲の漁業者には、許容漁獲量を増やす等メリットをつけていく・・・・・というのも良いかもしれない。まぁ、かなり非現実的な極論ではあるとは思うが。
世界的にも自分自身の血縁がずっと受け継いでいく財産という意識を持たせることが、まず第一歩なのかなぁ?と、思う。
まず自分の子供達、次に自分と同じ国に住む人たち、そして最終的には人類共通の・・・・・と持っていければよいと思うが、国連がうまく機能していない現状で、最初から人類共通の資産という意識を目指すのはあまりに遠いかなぁ?と思う。