教職員数と生徒の数の比

さて、うちの大学の場合一人当たり30人弱な分けで、3年生から研究室配属がなされますので、教職員一人当たり平均15人弱の卒論生を抱えるわけです。

昨今帝大であっても自らテーマを持って卒論に望む学生は少ないわけで、うちの大学の場合はほぼ教職員がテーマを提案してそこから学生は選ぶ・・・という形になります。
つまり、没になるテーマも含めますと毎年毎年10くらいは卒論のテーマをひねり出さないといけないことになります。

ルーチン的に行われている研究があったといたしましても、5,6個は必要となり、それに伴う助成金も得てこなければなりません。

研究歴10年20年となる先生ならばそれほど難しいことではないのかもしれませんが、opilioは学位をとってまだ数年。自分の研究テーマも下手したら覚束無い状態で、果たしてこんな大量に研究テーマを作成できるのか、今からながら不安であります。

恐らくなのですが「捨てテーマ」と「メインテーマ」とがどうしても出てきてしまうと思うのです。
「捨てテーマ」は要するに科学的に新たな知見を得るための研究というよりは、ルーチン的なモニタリング等、必要ではあるけど、それ科学か?というような仕事です。
「メインテーマ」はopilio自身が一生懸命やっている仕事に直接関係する仕事となります。
しかしながら、当然のことながらopilio自身「メインテーマ」のほうが楽しいわけで、自ずとそちらを卒論としてやる子への指導のほうが力が入るでしょう。

先輩は「大学に来る皆が皆、科学的な卒論をやりに来てる訳ではないし、一種の「まねごと」をやりさえすれば良い」と言います。

現実も恐らくそうでしょう。

だけど、大学を卒業し研究者にならない子にとって、もしかしたら最後になるかもしれない「学校で学ぶ」という経験がその卒論で終わって、その子が学ぶということの楽しさも、知るということの喜びも分からずに卒業してしまったら、取り返しの付かないことをしていると思うのです。

今opilioに出来ることは、できる限り「メインテーマ」の比率を高め、それらが遂行できるような環境を作ることだと思っています。

そのためには研究助成金です。
PDが少なくとも一人でもいてくれたら、事態はかなり楽になると思いますから。
今日も今日とて、がんばって書類作成いたします。