さて?魚は減っているのか?

全世界の捕食性魚類は漁業開始50年以内で10%までその個体数を減少させているという、Rapid worldwide depletion of predatory fish communitiesMyers & WormがNatureに発表してからはや3年、その間様々な反論論文が発表されたが、いずれもNatureに比べると注目度の低い雑誌であった*1
その現実をHilbornなんかは、Fisheries誌でFaith Based Fisheriesと切り捨てている。

しかし、一般世間の目はやはりNatureかScienceと言った有名雑誌に載らない論と載った論であるならば、載ったほうを信じてしまう傾向にある。

そして、とうとうBiomass, Size, and Trophic Status of Top Predators in the Pacific Oceanという、論文がSibert et al.によってScience誌にて発表された。
やっとこさ、反論側の反撃体制も一般世間から見ても最低限拮抗しているのが分かる状態になったと思う*2

表題の質問に答えよう。

「多くの漁業対象種は減っている。だが、同様に多くの漁業対象種が今管理を始めれば間に合うレベルにある。」

これがopilioの答えである。

*1:Nature誌上での小競り合いはあったが、ちゃんとした論文と言う形ではという意味。

*2:しかし、某新聞の記者はこの論文に関する記事ですら、減少ムードいっぱいで書きたい雰囲気のインタビューをしてきたそうな。自虐的なのは国民性なのか?