日本の農水産業をまともにするには?

現在日本の食料自給率は30%以下であり、主要先進国に比べて極めて低い値になっている。
これは、輸出国側に外交政策上重要なカードを常に握られていることにもなり、決してほめられることではない。

opilio個人的にもっと問題だと思っているのは、輸入品が増えた場合そのものがどこの誰が作ったのか?追跡することがより難しくなると思われる。

かといって、WTOの状況を見ていても、日本の関税を高くして輸入品を増やすことは難しいだろう。

では、少なくとも科学的にはどういった論拠の元に輸入品の制限をある程度つくり、国内生産量を増やしていくことができるだろうか?

おそらくその一つの方法は、国内安全基準を上げ、その準拠と準拠されている証明責任を輸出国側に義務付けることであろう。
そのためには、その良い一例であるBSE問題にかかわる米牛輸入規則は、*1譲ってはいけないと思う。
ただし、その際にはその安全基準を国内業者にも求めなくてはならない。
で、なくてはダブルスタンダードと罵られてもしょうがないだろう。


水産物に関しても、持続可能な方策下での漁業には、税金を安く、そういう証明がなされていない漁獲物には環境税をかける等の対策をするべきだろう。

消費者教育で持続可能な方策下での漁獲物を例え高額でも購入するようにすることは難しい。
そうであるならば、持続可能な方策下での漁獲物が、そうでないものよりも消費者にとって目に見えやすい形で利益があることを示さなければ、手遅れになってしまうと思う。


安倍内閣がいつまで続くのかは知らないが、サミットに向けて環境問題に力を入れていくのであるならば、そういった方策を視野に入れて行ってほしいと思う。

*1:例えその科学的根拠が必ずしも妥当でなかったとしても