象の鏡像認識(2)

象の鏡像認識確認の続き。

元論文を読んでみた。
比較しているのは
T1:マークも鏡もなし
T2:マークなし+覆いのされた鏡
T3:マークなし+覆いの外された鏡
T4:擬似(見えない)マーク+覆いのされた鏡
T5:(擬似+見える)マーク+覆いの外された鏡
の五つ。何故
T6:擬似マークのみ+覆いの外された鏡
が比較されていないのかは不明。
T5とT6を比較して、差があるかどうかが一番興味深いところだと思う。

あと、比較も分辺りの頻度で比較しているが、鏡の側vs鏡から離れた場所の頻度比は恐らく有為差がでなさそうなのだけど、大丈夫なのかな?

以上二点が気になった。

opilioは哺乳類の行動学にはかなり懐疑的である。
何故なら実験例が極めて少なく、実験方法も独立性を確保できていない場合が多いため、結果の客観性に乏しいからだ。
今回の結果に関しても、たとえ実験者にはその差が一目瞭然であったとしても、マークを触るために鼻を上げたのかどうかの客観的指標に乏しいと思う。
その辺りを、もう少し慎重に扱った研究を行ってほしいと思う。