学部卒の条件

opilioは今年から四年生二人の面倒を見ることになっている。
で、学生の指導をするにあたって、卒業時に最低限どのようなスキルと知識を持って卒業するべきなのか?考えている。

もちろん、これは大学全体の方針や学生の質にも大きく依存するのだが、理系の大学を卒業し、社会に出るにあたってこれくらいはできるようになっていて欲しい基本的なこと+opilioの研究室を出た者すべてが習得しておくべきことがあるだろう。

まず、理系の大学卒業者には

  1. 科学に対する自分なりの哲学。すなわち科学とは何ぞや?という自分なりの立場。
  2. 得られたデータと科学的な結論を結びつける論理構造の、基礎的な構築。
  3. 得られた結論を分かりやすく的確に書面で報告し他人の前で発表できるスキル。

これらのことを習得して欲しいと思っている。
で、opilioの研究室を出た者としては

  1. 自分の興味のあることの先行研究を調べる能力
  2. 野外調査を目的にあわせて計画し遂行する能力
  3. 得られるであろうデータを予測する能力
  4. 得られたデータを適切に記録する能力
  5. 得られたデータから適切な結論を導く能力

を、得て欲しいと思う。

そのために、現在とりあえず自分が何をやりたいか?を明確化するために研究計画書と、それに伴う関連研究収集、その内容を読む能力、読んだ内容を報告する能力を訓練中。

どのペースでやれば、目標まで到達できるのか、少し確かめながらやっていっているのだけど、これが中々思う通りに行かない。

でも、opilioが学生だった時も、恐らくできの悪い学生だったので、因果応報と思って手を変え品を変えやっていく。